噛む力の低下やむせは要注意?お口の衰えを早期発見するポイント

こんにちは。札幌ピースデンタルクリニックです。
オーラルフレイルとは、加齢に伴う口腔機能のささいな衰えをきっかけに、お口の動きや食べる機能が低下し、心身の機能低下につながる状態です。
オーラルフレイルは、健康寿命を延ばすうえで重要な考え方です。
今回は、全身のフレイルとの関係や放置するリスク、改善方法についてお話しします。
フレイルとは
フレイルとは、加齢によって心身の活力が低下した状態のことを指します。筋力や認知機能の低下だけでなく、社会とのつながりが弱まることなども含まれます。
フレイルは、健康な状態と要介護状態の中間にあたります。ただし、早期に発見して適切に対応すれば、改善できる状態です。
一般的には、筋力などの身体機能が低下する前に、社会参加が減ったり、口腔機能が衰えたりすることなどから始まるといわれています。この口腔機能の衰えが、オーラルフレイルです。
オーラルフレイルの進行過程
オーラルフレイルは、次のような過程で進行します。
1.生活環境の変化
病気による入院やパートナーとの死別などのつらい出来事によって生活環境が変化し、「お口の健康」への意識が低下します。
2.ささいなお口のトラブル
滑舌の低下、噛みにくいものが増える、食事中のむせなど、ささいなお口のトラブルがみられるようになります。その結果、食欲が低下したり、同じものばかり食べたりすることがあります。
3.口腔機能の低下
噛む力や飲み込む力が低下し、食べる機能(口腔機能)に障害が生じます。
この一連の過程を、オーラルフレイルといいます。
オーラルフレイルを放置すると、どうなるのか
オーラルフレイルを放置すると、全身のフレイルやサルコペニア(筋肉量が減少した状態)を発症するリスク、要介護状態になるリスク、死亡リスクが、それぞれ約2倍になるとされています。
つまり、オーラルフレイルは単なるお口の問題ではなく、全身のフレイルにつながる前兆ともいえます。お口の違和感や食べにくさを感じた段階で、早めに対策することが重要です。
オーラルフレイルの改善方法
オーラルフレイルは、お口の健康状態を整えることで改善が期待できます。
日常生活では、次の点を意識しましょう。
- 毎日、丁寧にブラッシングする
- 歯科医院で定期的にケアを受ける
- 歯に問題があれば治療する
- 筋力が低下している場合はトレーニングを行う
- 口腔体操を取り入れる
口腔体操の例
ゆっくりお口を開き、10秒間保ちます。その後、お口を閉じて10秒間休みます。
この運動によって飲み込む力が鍛えられ、むせの改善が期待できます。また、早口言葉を練習することで、お口の動きを良くしたり、表情を豊かにしたりするのに役立ちます。
歯科医院でできる予防
オーラルフレイルを予防するには、歯やお口を健康に保ち、しっかり噛める状態を維持することが大切です。
歯科医院では、次のような治療やケアを行っています。
- 入れ歯やインプラントの治療
- 正しいかみ合わせを維持するためのケア
- 歯をできるだけ残すためのケア
- 嚥下機能検査
- 嚥下体操のアドバイス
「飲み込む機能」を嚥下機能といいます。むせなどの症状がある方は、嚥下機能が低下している可能性があるため、検査や体操について歯科医院に相談しましょう。また、歯を失うとオーラルフレイルになりやすくなります。日頃からお口の中を清潔に保ち、むし歯や歯周病を予防することも重要です。
まとめ
オーラルフレイルは、お口の機能低下から全身のフレイルや要介護状態につながる可能性があります。滑舌の低下、噛みにくさ、むせなどの変化を感じたら放置せず、毎日のケアを続けることが大切です。
当院では、お口の状態や噛む力、飲み込みの状態などを確認し、一人ひとりに合ったケアの方法をご提案しています。気になる症状がある方は、早めに当院までご相談ください。

